傷物瓢箪で衝立

(間島 鉄之助)


材料・用具

  傷物長瓢4本・百成り瓢4個・アメリカ瓢4本(傷物)
  カシュー塗料(茶)・ベニヤ板(厚さ2mm, 100 ×90cm) ・刷毛・カシューうすめ液
  刷毛洗浄器・木工用接着剤・籾殻 中バケツ2杯・上塗り用パテ 3kg
   

作業手順


1) 長瓢の傷のある部分を切り捨て、2本を同じ長さに切り揃える。
すこし小型の長瓢2本も傷部を捨て、同じ長さに切り揃える。
2) バケツの中にパテの粉を入れ、水を加えながらよく攪拌し、ゆるめの液を作る。その中に籾殻を入れて、よく混ぜ合わせると、瓢箪の中に詰める充てん剤が出来上がる。これを切った瓢箪の中に詰めて乾燥させる。
3) アメリカ瓢で、ベニヤ板の縁を作る。ベニヤ板が入る2mm位の溝を切り、ベニヤ板をはめこみ、四角の縁に組む。
4) 長瓢の中の籾殻が乾いたら、接着剤でつなぐ。これを2本作り、接着剤が乾くのを待つ。
5) 長くつないだ長瓢に、百成り瓢4個を足としてつける。まず、長瓢の足の位置を決め(4カ所)、 百成りの頭の細い部分が入る穴をあけ、接着剤をつけて、百成りを差し込む。
6) 短くつないだ長瓢を、足をつけた長瓢の上に載せ、接触面に穴をあけ(下の瓢に)、接着剤をつけて、上の瓢に固定する。
7) その上にアメリカ瓢で縁取りされたベニヤ板を載せ、結合させる。
8) 全ての結合部は、穴をあけ、接着剤をつけて固定する。最後に、ベニヤ板に書や絵を描き、カシューを塗って出来上がり。
  

参考


1) 苦労した点
  各結合部の繋ぎ方、すなわち、穴のあけ方に苦労した。結合部を当ててみては穴を削り、また、当てては穴を削る。これを何回か繰り返した。特に横から見て、垂直になるも、ならぬも、結合部の穴の位置の僅かの差が大きく影響した。
2) 接着剤でつけた所の剥がし方について。
  接着剤でつけた所(接着剤が乾燥した所)を剥がそうとしても、瓢箪は壊れても接着剤は剥がれない場合がある。そんなとき、鉄瓶で湯を沸かし、口から出る湯気を、接着剤に1分位当ててから、小刀の先で接着部を削る。すると、瓢箪は壊れずに接着部分を剥がすことができる。

 


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