書 画

(木下 三治)

 

概要

  奇形、変形の瓢箪でも、これに何かを書くことにより、人様の目にも留まり、贈って喜ばれ、時には立派な置物にもなる。

作業手順

1) 瓢面の前処理
   素瓢の表面には微細な穴があるため、書画を描く前に、予め塗料を塗って穴を塞いでおく。塗料はスプレー式の透明塗料(例 ラッカースプレーのクリヤー艶なし)を用いる。この塗料を瓢箪の表面に軽く吹きつけ、乾いたら布(何でもよい)で擦り、表面の艶を消す。その上に墨や絵の具を塗ったとき、墨や絵の具がはじけないようにする。
 塗料処理した上から絵画を書いて、もし失敗しても、水を含ませたティッシュペーパーで拭き取ればよい。
2) 書画の転写
  基本の項参照)
3) 着色
  絵の具は普通、水性絵の具を使用する。
 水性絵の具には透明水彩絵の具、不透明水彩絵の具、日本画用絵の具、墨、グワッシュ、ポスターカラー、粉末顔料などがある。
 水彩絵の具で色々の色を重ね塗りする場合や、下地の色の上に別の色を塗る場合、必ず一つの色を塗って、乾いたら、その上に必ず「透明スプレー」を軽く吹きつけ、乾いてから布で擦り、艶消し作業を行う。この工程で絵の具が弾かないようになる。次にその上に別の色を塗る。このことにより、上下の色が混じらず、鮮明な作品が出来上がる。
4) 仕上げ  
 

全部描き上げたら、また「透明スプレー」を軽く2回程度掛けて仕上げる。
絵に白色の面がある場合は「ラッカースプレーの透明」を薦める。
カシュー(油性塗料)の透明の場合、時間が経過すると黄変するので良くない。

 

 

作品例



 


前のページへ 前の章へ 目次へ 次の章へ 次のページへ