ビリンバウ
ビリンバウは、楽弓(Musical Bow)の一種に属し、その中でも、特に原始的な構造を持つ楽器の一つです。(写真2)楽器は、弓部分と共鳴器部分からなり、それにカシシという副楽器を合わせて演奏することもあります。弓部分は木で、通常最も使用するのはビリーバですが、他にマッサランドゥーバ、カンディア、タイポカ、カンガルー、パウ・ダルコ(いずれも日本語訳なし)などを使用することもあります。ブラジル以外の国で作られる場合は、代用に、竹を使用することが頻繁にありますが、音が弱冠細く感じられる程度で、逆に繊細な音を発します。日本で手に入る、ブラジルからの輸入品は、ビリーバの他に、マッサランドゥーバ、タイポカなどが多いようです。共鳴器は瓢箪で、その大きさの違いで、音の高低を選ぶ事が出来ます。
ビリンバウの丈は、個人の背丈によって長短がでますが、弦を張って弓状にした時に、自分の両腕を広げた幅くらいになるように切ります。弦を張り、瓢箪を加工した共鳴器をつけ、弓部分と同じ材料で作った棒(バケタ)で叩いて音を出します。(写真3)左手で石(ペドラ)を弦につけている時の石の上下で2音(共鳴器を胸でふさいで出す音)+2音(共鳴器を胸から離して出す音)、石をつけていない時の1音(共鳴器を胸でふさいで出す音)+1音(共鳴器を胸から離して出す音)、そして共鳴器を叩く1音の、計7音を組み合わせて、基本の11のリズムパターンを奏でます。
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