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2008年04月20日

小説「リーニィ」を読んで

言葉の達人は怖い。
僕は、要点が伝わることに重きをおいて文章を書いている。
要点伝達に気をつけ、あとはいい加減に書いている。
何といっても早く返事することが大切なことが多いから。
早さを大切にしている反面、文としては醜い文になっているかもしれない。

友人の中に、文章を交わすのが怖い友人がいる。
文を的確に常に分解して、こころの動きを常に把握している友人がいる。
メールを送信するだけでも緊張するのだ。
僕は試験を受けることはなくなった。けれども、
この友人にメールを送るときばかりは、学生・生徒時代の試験期を思い出す。
「メールを添削されて落第点をもらってしまう」という不安がよぎる。

そんな言葉の達人の、ノートルダム女子大学教授の小林順先生が小説「リーニィ」
執筆された。

リーニィという少女の成長を鮮やかに描かれた作品である。
この本は表紙はカラーで、本文は黒色のインクで刻まれている。
けれども、文章には鮮やかな色彩がついているようにみえる。
言葉と言葉の間に、色彩が詰まっている。
僕自身がかつて通った道の高い壁の記憶は今まで灰色であった。
「リーニィ」を読んだことで、色彩を得た。
今は低い壁がかつて高かった時の灰色の記憶が、鮮やかな色彩を得た。
さらには、リーニィでは、単語と単語の並びが緻密に連なり、
滑らかに関係を持ち、ひとつの心温まる物語へと昇華している。

リーニィを読んで、身が引き締まる思いだ。
言葉を大切にしたい。


※参考
題名: リーニィ
著者: 小林順
ISBN: ISBN978-4-902950-82-3 C0093
仕 様:四六判/118ページ
発売日:2008年3月
発 行:オンブック
販売URL: http://www.onbook.jp/bookd.html?bid=0089   

投稿者 toshinao : 2008年04月20日 20:20

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